図形の位置を取得・設定する方法

Visioでは図形の位置（X座標やY座標）を簡単に取得したり設定できます。
今回は、Visio VBAで図形の位置を操作する方法を分かりやすくご紹介します！

位置の表現方法について

Visio図形の座標についてご存じの方はとばしてください。

座標について

Visioで図形の位置を操作するとき、座標は「ページ内の位置」で指定されます。
通常、左下が(0, 0)で、右上がページサイズに応じた値になります。

• 単位の注意点:
  Visioの標準単位は「インチ (inch)」。ただし、使いやすくするために「mm」や「pt」などに変換することも可能です。

例えば・・・

図形.Cells("PinX").Result("mm") ' X座標をミリメートルで取得
図形.Cells("PinY").Result("mm") ' Y座標をミリメートルで取得

とか、

xPosCM = Visio.Application.ConvertResult(Xpos, "in", "cm") 
xPosFT = Visio.Application.ConvertResult(Xpos, "in", "ft") 

図形の位置指定について詳しくはこちらを参照ください。

Visioの座標位置について【どこが原点？単位は？】

図形を描こうとすると指定しなければならないのがサイズと位置。そんな時気になるのがVisioの座標はどうなっているのか？今回は座標についてご紹介していきます。

yurukurage.net

2023.10.14

位置の基準点について

Officeの中でもVisio独特だと思うのですが、位置座標の基準点というのがあって図形それぞれに基準点を設定することができるんです。基準点（LockPinX,LockPinY）は初期値では図形の真ん中にあります。

例えば・・・Visioの中である四角形の位置座標が（5,5）だったとします。

基準点（LockPinX , LockPinY）の位置が、初期値の（Width*0.5 , Height*0.5）であればこうなります。

図形の位置を取得する方法

図形の位置を取得するには、PinX（X座標）とPinY（Y座標）のセルを参照します。

構文

Visio VBAで座標（xPos , yPos）を取得する構文はこちら。

xPos = 図形.Cells(“PinX”).Result(“mm”)
yPos = 図形.Cells(“PinY”).Result(“mm”)

Sample

選択中の図形の位置座標を取得するサンプルです。
何かしら図形を選択しておいてください。

コード

Sub test1()

    Dim xPos As Double, yPos As Double

    ' 選択中の図形から位置を取得
    xPos = ActiveWindow.Selection(1).Cells("PinX").Result("mm")
    yPos = ActiveWindow.Selection(1).Cells("PinY").Result("mm")
    
    ' メッセージボックスで表示
    MsgBox "X座標: " & xPos & " mm" & vbCrLf & "Y座標: " & yPos & " mm"

End Sub

実行結果

選択した図形の座標がメッセージボックスに表示されます。

図形の位置を設定する方法

図形の位置を設定するには、PinXとPinYセルに値を代入します。

構文

Visio VBAで任意の図形の位置を変更する構文はこちら。

図形.Cells(“PinX”).Result(“mm”) = X座標
図形.Cells(“PinY”).Result(“mm”) = Y座標

Sample

選択中の図形を指定した位置に移動する例を紹介します。

コード

Sub test2()

    ' X座標とY座標を指定
    Dim newX As Double, newY As Double
    newX = 50 ' mm単位
    newY = 220 ' mm単位

    ' 図形の位置を設定
    ActiveWindow.Selection(1).Cells("PinX").Result("mm") = newX
    ActiveWindow.Selection(1).Cells("PinY").Result("mm") = newY

    MsgBox "位置を変更しました！"

End Sub

実行結果

選択した図形が新しい位置に移動したと思います。